カテゴリー別アーカイブ: 森のパンセ

蓮沼海浜の森 定点写真

千葉県蓮沼海浜の森

クロマツの植え付けとその後の成長を、定点で記録しておく。

全体map
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ダムに頼らない社会を実現するため

昨日、完了した東京都あきる野市の間伐現場。

沢がひじょうに近くて、わくわくした。

森が水を生み出す。森が水を貯める。

 

なぜ林業をやっているのか?

ダムに頼らない社会を実現するため

そのために森林の保水力を高める。手入れされた人工林は、されていないものより浸透能(水をしんとうさせる能力)が高い。

自然林 > 手入れされた人工林 > 手入れされていない人工林

林床に光が入れば、下層植生が育ち、土壌が強くなる。

何より手入れされた明るい人工林は気持ちいい。

 

少ない水量の中にも、小さなヤマメが寒い冬の冷たい水の中で、静かに泳いでいた。そして少しあたたかくなり始めた2月の最終週には、ヤマメが方流されたようで、何も知らない放流魚が人見知りせずに泳ぎまわっていた。そして3月1日の漁解禁日は、多くの釣り人で川がにぎわい、2日ぐらいでおおかたの放流魚は釣られてしまったようである。

 

出来る限り木を使おうという意欲

ドイツの公園や街中での木の利用

まずは街中。

家の壁や柱、化粧貼り、ワイン樽、テラス席のテーブル・イス。

古い列車の壁にも木材。

そして公園、遊具やテーブル・イス、オブジェ、小屋、標識、階段や歩道の桟木。

出来る限り気を使おうという意欲が伝わってくる。

シュバルツバルト シュトゥットガルト

フライブルクから電車で少し西へ。今度はシュトゥットガルトを訪ねる。ポルシェやメルセデスで有名な街である。

今年の4月、東京で一緒にお酒を飲んだ伊藤さんを訪ねるためである。伊藤さんはこの地で林業をしている。ドイツの林業の職業訓練を終え、こちらで林業家として仕事をされている。

約半年ぶりの再会で、とてもうれしい!

林業に限らず、ドイツでは職業訓練制度が実に充実している。職業訓練、つまり人材育成は公共の仕事であるというフィロソフィーの元、あらゆる職種で訓練が必要とされる。職種によって、内容や期間もことなってくるが、スーパーのレジスターでさえ、訓練期間があり、試験にパスすると正式に雇用されると言うシステムになっている。

伊藤さんの働いているエリアの森や、森林事務所、公園、そしてワイン祭りと2日間みっちり案内していただいた。

こちらも管理の行きとどいた複層混交林。美しい森の姿だった。

森に関わることすべてがぼくらの仕事です。

伊藤さんの言葉が印象的だった。

森の中のベンチ作り、ゴミ拾い、動物の死骸の処理、猟。森にかかわることすべてが、公共サービスであり、林業の仕事であるということらしい。

合理的な森林管理、木材生産の方法に感銘を受けたが、他にも動物の個体数の管理のため、巻き狩り(猟)をすることにも驚いた。

たくさんの人たちが森を歩いていた。森で活動して、遊んでいた。昼寝していた。読書していた。

ドイツ人が森を、日常の大切な一部にしていることを感じた。

テレビ塔から見下ろしたシュトゥットガルトの街並。

街が森に囲まれている。そして街中にも緑が溢れている。

再会を祝して伊藤さんとたくさん食べて飲んだ!

シュバルツバルト フライブルク

フライブルクの周囲にひろがるシュバルツバルトへの視察。

黒い森と直訳されるこの森は、ドイツ南西部に広がる大森林地帯のことである。森林伐採や酸性雨によるヨーロッパの環境問題のシンボルとも言える。

ドイツの林業は、世界でも先進事例のうちのひとつであり、このシュバルツバルトはドイツの中でも特に林業が盛んな地域である。

今日はフライブルク市の森林官の案内で、「シュバルツバルト」(黒い森)を視察に行った。
案内していただいた森は徹底的に管理が行き届いている。管理する地域の森で、手が入っていない森はないということだった。民有地で放置されている森はあるとのことだったが、この日、そしてその後の旅の途中で放置林というものを見ることはなかった。

手入れをしている森で印象的だったことは、多様性だった。様々な種類の木で成り立っていて、変化に富んでいて美しかった。混交複層林というのだろうか、たくさんの種類で様々な年齢の植物・木が混在している。見ていてワクワクする植生がそこにあった。

林業が経営的に成り立つための理由もある。まず山から伐り出した木材は、山土場(山でいったん貯木する場所)から、直接購入者へ届けるシステムだ。

目的別に仕分けされコンピュータで管理された木材が、林道脇にところどころに置いてある。こうやって売りに出され、購入した人はトラックで取りに行くシステムだ。取引もすべてインターネット上で行われる。中間の手間がまったく必要ない。

林道、作業道の整備率も100パーセントに近い。だから機械化も進み、効率よく木材の生産ができる。

そして作業員たちとも会うことができた。とても気のいい人たちで、事務所や納屋、木材加工場も案内してもらった。働き方もとても合理的だし、道具も洗練されている。

日本の林業の現状と照らし合わせると何十年も先を行っている印象がする。

日本の森林について話すと、
「かつて我々の森も50年前は同じだった」
と。
優れた変化を起こした先輩がすでにいる、という恵まれた状況であることがわかった。

レッドラインを超える

高さ15メートルは、レッドラインと呼ばれている。人間が落下した時、生死をわける高さ。

木に登ったとき、ぼくは5メートルを超えると、恐怖感がなくなる。それより高くなると、どうせ落ちたらダメだろうという諦めがある。ふっきれる。

木にのぼる仕事をする前は、高所恐怖症で、高いところなんか何でわざわざ登るのか、と思っていた。今となっては、はやく次の木のぼりの仕事がしたいな、といつも心待ちにしている。

なんだろう、スリル感だろうか。体力も気力も、精神力も、すべて使って、チャレンジしてるって、気持ちにさせてくれる。

最果てを目指せ

ゴールデンウィーク前半は、信州安曇野へ。

2町分ほどある森の手入れをしている。アカマツ主体なんだが、もう何十年もほったらかしになっているので、自然の桜やクリ、コナラなんかが勝手に育ってきている。そしてアカマツは松くい虫にやられ始めている。

もうすでに枯れているアカマツは伐採して小さく玉伐りする。あと、曲がりのひどいやつ、周辺に出すぎて邪魔になっていくであろうアカマツも伐採し玉伐り。材として使えそうなやつはある程度の長さにとっておく。

で、ゆくゆく、何十年先のことになるのかはわからないけど、雑木の自然林に戻せていけたらいいな、と今回思った。

北アルプスから吹き下ろしてくる春の風が心地いい。

手や道具には、松やにの匂いが染みついた。それを嗅ぐたびにあの森のことを思い出せる。

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