山釣りのロンド

 いよいよ屋根に上がって、雪下ろしをした。正月から雪が降り止まない。屋根から見える村の景色は、いつものそれとは違っていた。

 熊谷栄三郎著『山釣りのロンド』

 何度読んでも、そのユーモアに笑わせてもらう。冬の雪もまだまだ楽しみたいが、訪れる春の渓流が待ち遠しくなってきた。

 ―山釣り師という人種は生来、源というものを極めることに執着する性が強いのではないだろうか。いったん川辺に立てば、その流れがどこに発しているのか、とことんつきとめようとする。流れを渡り返し渡り返し遡行し、岩をへずり、滝を越え、源流の一滴を見たいという欲求を抑えることができないのである。

 ―人サマの行かない所へ、気付かない所へ、さしたるもののなさそうな所へ、寂しい所へ、北へ、果てへ-、そういう所へ渓流釣り師はいつも行こうとしている。いったい何を求めているのかしらん。我ながら、よく分からないのである。

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