原発を考える

 本『新版 原発を考える50話』
 西尾獏 著  岩波ジュニア文庫
 
 「原発には安全性の面で反対だが実際、自分が使っている電気消費の中にも、原発で作られた電力が含まれているので、ジレンマを感じる」という友人との話題があった。
 日本の30パーセントの電力は原発で発電されており、それがなくなると大変だと思ってしまう。しかし現実は、その陰でたくさんの火力や水力の発電所が、電気をつくらずに休んでいる。原発をすべてとめても、火力・水力の発電所を余分に動かせば、必要な電力が供給されるという(しかし盛夏の電力需要ピーク時は問題あり)。
 
 さらにわかったことは2つ。
1.原発が推進される理由は、石油や石炭を使わず二酸化炭素をほとんど出さないので「地球にやさしい」だが、ウラン燃料の核分裂からは二酸化炭素が出る。さらに原発の機器や建物は、セメントのかたまりである。ウランの採掘、濃縮、加工にもかなりの二酸化炭素が排出される。使用済み燃料や放射能のゴミ処理からも排出される。
 
2.原発は、稼働時は常にフル出力で運転される。それに見合った電力需要が必要となる。つまり電力消費の増大を要求する。さらに火力や水力など、ほかの発電所を増やして出力の調整をしなければならない。事故対応時のためのバックアップ用発電所も増やさなければならない。
 
 今、私たちが問わなければならないことは、原発のある社会を認めるか否かではなく、エネルギー消費を拡大し続けるか否かである。拡大しつづけるのであれば、原発のある社会を受け入れなければならない。
 
-自然エネルギーは、たくさんのエネルギーを作り出すことができず、原発の代わりにはならないと言われますが、むしろその点こそが、自然エネルギーのなにより優れている点ではないでしょうか。自然エネルギーは原発にかわるのではなくて、原発を必要としない社会をつくるものなのです。-
 
 おすすめです。
広告
カテゴリー: パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中