島崎藤村

 馬籠宿は、木曽路のなかでも大きな宿場町。
 何といっても島崎藤村の故郷である。
 
 「木曽路はすべて山の中である」
という、フレーズから始まる藤村の代表作『夜明け前』は、この馬籠宿で本陣と呼ばれる旅籠の後継ぎとして生まれた半蔵を主人公とした物語だ。半蔵は、幕末期にあって急激に遷り行く日本という国を、木曽の山中からもしっかりと見据え、自分自身を奮い立たせる。
 
 藤村記念館に収められた藤村の書『簡素』。
 
 藤村の文章「唯、彼等、名も無い民は、それを意識しなかったまでだ。」
「誰でもが太陽であり得る。わたし達の急務は、ただただ眼前の太陽を追いかけることではなくて、自分達の内に高く太陽をかかげることだ。」
 
 島崎藤村を心から敬愛する。
 
 妻籠から馬籠までの山中、樹齢300年ものサワラの大木が街道沿いに聳えていた。下枝が立ち上がって、特異な枝振りを見せるシルエットは「神居木(かもいぎ)」と呼ばれ、山の神がそこに腰をかけて休むと言われる。人々は、その木の下を歩くことを怖れた。
 かつて神々が宿っていた山々と森。
 
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